雄峯閣 ―書と装飾彫刻のみかた―

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上日寺 観音堂(富山県氷見市)

上日寺観音堂

○データ
・書:大悲神咒
・筆者:菅原道日徳
(すがわらみちひと 1758〜1845)
77歳(1836年)の書

○みどころ
鋭さ、丸さ、「咒(呪)」字の足の部分の上昇。  誇張を重ねた、まさに雑体書です。
千手寺のものと同じく筆者がわかる扁額ですが、 どうもこの時期に「菅原流」という空海の雑体書を真似た一派が 形成されていたようで、菅原道日徳はその家元のようなもの。天神信仰 と弘法大師の書のあわせ技とでもいえばいいのでしょうか。

※参考
・上日寺住職の御教示を受け、「悲」の字と判明。
・『小松茂美著作集』17 日本書流全史3 旺文社 1999年

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