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簫史(しょうし)

簫史

○撮影場所:富山県射水市 新湊曳山祭立町山
○制作年代:嘉永3(1850)年以前
笙(しょう)を持つ人物に鳳凰、左側には鳳凰が好む桐の木。こういう姿があったら、 簫史と考えて間違いないだろう。

■概要
中国春秋時代の人で、秦に住む。笙の名手で、秦王である 穆公(ぼくこう)の眼に留まり、娘の弄玉(ろうぎょく)と結婚することになった。
簫史が弄玉に笙を教え込むうちに、その音で鳳凰が来るようになった。 いつしか二人はその鳳凰に乗り、飛び去ってしまった。

■図像
・橘守国『絵本故事談』6巻(正徳4【1714】年)
詞書に「周の代の末に簫史といふ者、仙術を学びてよく簫をふけり。この声に感じて」
孔雀白鶴馴来りて常に舞遊べり。遂に鳳凰あり、来て家の上に止る。これによつて穆公
高閣を作らる。名て鳳台といふ。穆公の女弄玉この音を喜び台上に止り、遂に簫史と
夫婦になり、数年ありて一日夫婦ともに鳳凰に乗て飛去れり」
とあり、夫婦が簫を吹き、鳳凰が飛ぶ姿が描かれている。

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