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二条城唐門

二条城唐門

○データ
・場所:京都府京都市中京区 二条城二の丸唐門
・年代:寛永3(1626)年に後水尾天皇の行幸があるので、それ以前の建立、改造となる 
・重要文化財 世界遺産

二条城は慶長6〜8(1601〜3)年、徳川家康によって築城されました。 上洛時における宿所として、また京都における将軍家の儀礼を行なうための場所と してが目的でした。
寛永3(1626)年、後水尾天皇の行幸により二条城が使われることになり 大規模な改造を断行。唐門はこのときに造営されたものと推定されています。
装飾ですが、唐破風内の彫刻が中心です。 気になるのが蝶の彫刻。蝶は装飾ではどちらかといえば脇役なのですが、 ここでは一躍主役の座を得ているがごとき存在感です。私の見た限りでは 蝶がここまで目立つ装飾は曳山の標識くらい。なぜこのように蝶が用いられているのか、 考える必要がありそうです。貴族の間では蝶が多く装飾として用いられていますから、 その関連かもしれません。
また、目立つのが獅子の彫刻ですが、不思議なことに獅子がいるのは 側面部分(妻飾りなど)だけ。唐破風内などにはいないのです。
考えれば考えるほど不思議な唐門ですが、同時期に作られたとされる西本願寺 唐門などの装飾と一緒に考えていく必要がありそうです。

蝶

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