ホーム>書の間>雑体書の世界>台徳院勅額門
台徳院霊廟 勅額門(埼玉県所沢市)
○データ
・書:台徳院(徳川秀忠の院号)
・筆者:後水尾天皇(1596〜1680)
・年代:徳川秀忠没後なので1632(寛永9)年以降
○みどころ
額の大きさもさることながら、一字一字の迫力もあります。
それぞれの起筆がまざまざと見え、鋭さを出しているのですが、
送筆はなぜか弱い感じ。和様の書き振りが出てきています。
後水尾天皇は徳川家との確執が数多くありましたが、日光東照宮をはじめとして
徳川家関係の霊廟に宸筆を書いています。どのような経緯かはわかりませんが、
義理の父(東福門院和子の父は徳川秀忠)の霊廟の額を書く心境はいかばかりのものが
あったでしょうか。