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大猷院霊廟 二天門(栃木県日光市)
○データ
・書:大猷院(徳川家光の院号)
・筆者:後水尾天皇(1596〜1680)
・年代:承応元(1653)年 霊廟造営時か
○みどころ
墨ののりきった筆で大書したのでしょうか、霊廟に掲げる
のに相応しい姿です。
ただ、書の根本が和様であるので、書の強さというのは
感じることが難しく、迫力こそはありますが、何かが抜けているような、
そんな姿です。
後水尾天皇の義理の兄弟に当たるのが徳川家光であり、
幕府が朝廷に対する締め付けを厳しくしたのもこの時代です。
そんな中後水尾天皇は東照大権現(徳川家康)、台徳院(徳川秀忠)、そして
大猷院(徳川家光)の三代の将軍の霊廟額を書いています。