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天保義民の碑(石川県金沢市西念)
○データ
・書:天保義民之碑
・筆者:勝海舟
(幕臣 伯爵 1823〜1899)
・年代:明治30(1897)年 最晩年の書
○みどころ
天保の大飢饉(1838年)の時に金沢では藩主に年貢の減免を
願い、弾圧された農民がいました。彼らを義民として讃えたのが勝海舟で、
大書し、碑となったのがこれです。
書を見ますと、碑によくありがちな硬さ、力みなどがなく、至って自然体の
姿。それこそ筆を持ってさっさと書いた感じさえしますが、中心線は
しっかりしており、またその自然さからか、嫌味はありません。
幕末に活躍した人々の書は力でねじ伏せる感じのモノが多い中、
この姿は異色であり、また魅力です。