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高岡御車山祭

○データ
・開催日:4月30日(宵祭り) 5月1日(曳山巡行)
・場所:富山県高岡市街
・年代:創建は慶長15(1610)年と伝承、現在の姿になったのは江戸中期か?
・台数:7基
・参考:高岡市教育委員会『高岡御車山 華やかな神の座』 宇野通『加越能の曳山祭』
高岡御車山高岡市教育委員会文化財課
・国指定重要有形・無形民俗文化財
(写真は勢揃い式にて、但し2基は写っていない)

高岡御車山祭は富山県曳山の元祖とされる曳山祭で、その格式から御車祭と言われています。
この曳山の原型は豊臣秀吉が後陽成天皇・正親町上皇を聚楽第に迎えるときに使ったものを 加賀藩初代藩主前田利家が拝領、二代前田利長が高岡城築城時に高岡の町民に与えたのが始まりといいます。
この伝承の信憑性はその当時に書かれた古文書がありますが、どのような規模であったかはわからず、 また慶長年間と具体的に書いてあるのは後世の記録で、これもそのまま信用するわけには行きません。 しかし、加賀藩からの優遇は否めず、これら7基以外で高岡町内で曳山を作ることを 禁止したり、他の地域で御車山に似た曳山が出ると訴訟が起きたりと、曳山元祖、 藩主拝領という名誉は揺るぎないものでした。
曳山については富山曳山の原型と見てもいい姿であり、後に現れる曳山に多大な影響を及ぼしたといえる姿です。 その由緒正しさからか、巡行時は極めて優雅に動き、曳山装飾も当代一の技術をもって 施されたものばかり。まさに元祖の名に恥じない姿です。

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