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浅草寺 雷門(東京都台東区)
○データ
・書:金龍山 ・筆者:良尚法親王(天台座主 1623〜1693)
・年代:浅草寺宝蔵門の額と同時期か
○みどころ
まるで刷毛のような筆で書かれた書。もしかすると禿筆(とくひつ 筆の先が
擦り切れた筆)で書かれたのかもしれません。起筆や終筆のささくれ立った姿が
それを物語っています。
「金」の最終画や「龍」のはね部分などは隷書に見る波磔とみても
差支えがない姿です。ただ気になるのは「金」の字の点。まるで炎のよう。
宝蔵門の額とあまりにも姿の差がありますが、同筆者のものです。