○撮影場所:富山県射水市
新湊曳山祭古新町山(飾金具)
○制作年代:19世紀
雀とくれば竹との組み合わせが王道。家紋にもなっている。
■概要
鳥綱スズメ目ハタオリドリ科の鳥。
身近な小禽類で、可愛らしさから愛でられているが、農家からすると
稲穂をついばむ天敵である。
■特徴
◎頭は丸め。小さなくちばし。彩色があれば確実。
・尾羽は短い。
・組み合わせ:竹 稲 粟 雪
・類似:小禽類(彩色がないと間違いやすい)
・雀の姿:雀百態
■来歴
身近な存在として、平安時代頃から装飾として使われた。
『源氏物語』では若紫が雀を飼っている姿が書かれていたりすることなどから、
平安貴族にも愛でられたことを垣間見ることができる。
組み合わせも自然にある姿で、特に「竹に雀」は家紋にもなり、著名なところでは
東北の伊達家が用いている。
・『古事記』上巻(倉野憲司 校注『古事記』岩波文庫 1963年)
(天若日子の葬儀の時、)河雁を岐佐理持(きさりもち)とし、鷺を掃持(ははきもち)とし、
翠鳥を御食人(みけひと)とし、雀を碓女(うすめ)とし、雉を哭女(なきめ)とし、
かく行なひ定めて、日八日夜八夜を遊びき。
・高藤晴俊『図説社寺建築の彫刻』
・『日本・中国の文様事典』