○撮影場所:富山県富山市 八尾曳山祭下新町山(大彫〔後部彫刻〕)
○制作年代:明治16(1883)年
管見では魏伯陽と認められる彫刻はこの一例のみ。
■特徴
・獅子(『神仙伝』では犬とある)を連れる。
■物語(『神仙伝』より)
魏伯陽は呉の人で、弟子3人と長寿の薬を作った。薬は完成したものの、
伯陽は弟子たちが本気でないことを知り、試すつもりで薬を犬に飲ませた。
犬は即死し、その後伯陽も薬を飲み即死した。
弟子のうち、虞という者は伯陽が何か考えを持っていると思い、薬を飲んでこれまた
即死した。後の2人は薬を飲むことなく、その場を去った。
2人の弟子が去り、伯陽は起き上がり改めて薬を犬と虞に与えると、蘇り、
伯陽と虞は仙人となった。それを知った2人の弟子は、深く後悔したという。