○撮影場所:富山県富山市 八尾曳山祭諏訪町山(大彫〔後部彫刻〕)
○制作年代:天保7(1836)年
樊カイというとこの門破りの姿が有名。葛飾北斎の絵にもこのデザインがある。
■概要
?〜紀元前189。中国前漢初代皇帝劉邦(漢の高祖)
に仕えた武将。武勇をもって名をはせたという。
写真で紹介しているのは「鴻門の会」(項羽と劉邦の会談)の時に門を破壊して
劉邦を救おうとした場面。
劉邦が会談で危うく殺されそうになったとき(酒宴をしながら剣舞が始まり、それに
かこつけて劉邦が殺されそうになった 詳しくは『史記』参照)会談場の外
で待機していた樊カイが門を蹴破って会談場に侵入、劉邦の命を救った。
この装飾に込められたものをあえて読み取るとすれば、主君を命がけで救うという美談だが、
実際は人気のある話を使ったものと思われる。