■概要
日本神話『古事記』『日本書紀』
にある初代天皇。但し、実在性は乏しい。
『古事記』では中巻から登場し、カミの世から人の世
への変わりどころとして重要な位置を占めている。
九州の地から大和の地へと遠征していく「神武東征」
の場面が有名。
装飾、もしくは神像として作られる例も稀で、明治時代以降
にならなければ出てこないものではないかと思われる。
一般的に、日本の神話が装飾として多く使われるのは、
明治時代以降(神武天皇陵も、幕末になって定められたもの)。
『古事記』中巻(倉野憲司 校注『古事記』岩波文庫 1963年)
ここにまた高木大神の命もちて覚し白しけらく、「天つ神の御子をこれより奥つ方にな
入り幸でまさしめそ。荒ぶる神甚多なり。今、天より八咫烏を遣はさむ。故、その八咫烏引道きてむ。
その立たむ後より幸行でますべし。」とまをしたまひき。