○撮影場所:京都府京都市
祇園祭黒主山
○制作年代:寛政元(1789)年
謡曲「志賀」から取材したもの。大伴黒主が桜を仰ぎ見る姿を表現している。
■概要
生没年未詳、平安時代前期。歌人。『古今和歌集』にその名を見ることができる。
『古今和歌集』の仮名序には「大伴黒主はそのさまいやし。いはば薪を負へる山人の花の陰にやすめるが如し」と評される。
謡曲「志賀」は志賀の山桜の下で、神として祀られた大伴黒主が和歌の道を説き、
世を寿ぐ内容である。
・謡曲「志賀」(野上豊一郎編『解註謡曲全集1』)
不思議やなこれなる山賤(実は大伴黒主)を見れば、重かるべき薪になほ花の枝を折り添へ、休む所も
花の陰なり。これは心ありて休むか。ただ薪の重さに休み候か。