○撮影場所:
埼玉県熊谷市 妻沼聖天山歓喜院 聖天堂
○制作年代:宝暦10(1760)年
■概要
雷神は風神の対になることがほぼ常となっている。
千手観音二十八部衆とともに風神・雷神が表現されることが多く、京都妙法院三十三間堂
の風神・雷神は特に著名で、仏法の守護を担う。東京の浅草寺や栃木日光大猷院の門などにも
風神・雷神がおり、その役割が明らかである。
絵画では「北野天神縁起絵巻」に描かれる雷神がことに有名で、後述する「風神・雷神図屏風」
もこの雷神がもととなっている。
また、俵屋宗達・尾形光琳・酒井抱一による「風神・雷神図屏風」が有名で、これをみると
風神は緑・雷神は白となっており、何らかの効果を狙ったものと思われる。
但し、装飾彫刻の世界では管見の限り風神はこの一体のみ。多分仏法守護のために
装飾されたのだろうが、非常に珍しいものである。
■特徴
・鬼の姿、赤、もしくは白色の体
・周囲に太鼓をめぐらし、雲に乗る
・組み合わせ:風神