○撮影場所:茨城県稲敷市 大杉神社
〇制作年代:正徳年間(1711〜1716)
母の大小便の入った器を自ら処理する。これが孝行とされた。
■物語(中国二十四孝)
黄山谷(黄庭堅 1045〜1105)は北宋の書家・詩人。宋の四大家でもある。
孝行でも有名だったようで、二十四孝に採用されている話は、召使いや妻も
いるのに、自ら母の大小便の入った器を処理して母によく仕えた、とある。
・中国二十四孝 黄山谷(日本古典文学大系『御伽草子』)
山谷は、宋の代の詩人なり。今に至りて、詩人の祖師といはるる人なり。
あまた使ひ人も多く、また妻も有りといへども、自ら母の大小便の、器物を取り
扱ひて、けがれたる時は、手づからこれを洗ひて、母に与え、朝夕よく仕へて、
おこたる事なし。されば一をもつて、万を知るなれば、そのほかの孝行、推し量
られたるとて、此人の孝義、天下にあらはれたるとなり。この山谷のことは、
余の人にかはりて、名の高き人なり。