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西王母(せいおうぼ)

西王母

○撮影場所:富山県高岡市
伏木曳山祭宝路町山
○制作年代:天保12(1841)年
真ん中が西王母、同時が二人、左の童子は桃を捧げている。 後ろの松は唐松。

■特徴
(童子が持っている)がある
・女性、若く天女のような姿
・西王母の姿:西王母百態

■概要
中国で古くから信仰されてきた、道教系の 女仙。それに対して、東王父(とうおうふ)と いう仙人もいる。
中国の伝説の生き物などが書かれている『山海経』には化け物のように書 かれているが、本によって記述がまちまちである。
特に多いといわれる のが漢の武帝(前156〜前87)との逸話である。
西王母は黄金の桃を持つといわれ、これを食すと 不老長寿になるという。桃自身にも魔よけや長寿の意味があるとされ、 それらが組み合わされた結果ではないかと思われる。

出典・参考

・『山海経』第二 西山経(現代語訳)
西王母はその状、人のようで豹の尾、虎の歯でよく嘯き、おどろの髪に玉の勝 (かんざし)をのせ、天の氏iわざわい)と五残(五刑)を司る。

・謡曲「西王母」(野上豊一郎『解註謡曲全集1』)
かかる天仙驪王の、来臨なれば数数の、孔雀鳳凰迦陵頻伽、飛び廻り声声に、立ち舞ふや袖の 羽風、天つ空の衣ならん天の衣なるらん。
色色の捧げ物、色色の捧げ物の、中に妙に見えたるは西王母のその姿、光庭宇をかかやかし、 紅錦の御衣を着し、剣を腰に下げ、剣を腰に下げ、晨纓の冠を被、玉觴に盛れる桃を侍女が手より 取りわたし(後略)

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