○撮影場所:茨城県稲敷市 大杉神社
〇制作年代:正徳年間(1711〜1716)
場面は朱寿昌が年老いた母に50年ぶりに出会ったところ。
■物語(中国二十四孝)
朱寿昌は7歳で母と生き別れになった。
母と会わざること50年、朱寿昌
は妻子、官位を全て捨てて母に会いに行こうとする。
そして天に祈り、自らの血でお経を書く。
その結果、母に50年ぶりに会えた、という。
・中国二十四孝 朱寿昌(日本古典文学大系『御伽草子』)
朱寿昌は、七歳の時、父その母を去りけり。さればその母をよく知らざりければ、
此事を歎き侍べれども、つゐにあはざること五十年に及べり。ある時寿昌官人なりと
いへども、官録をもすて、妻子をもすて、秦といふところへ尋ねに行きけるとて、母に
あはせて給へとて、自ら身より血をいだして、経を書きて、天道へ祈りをかけて、尋ねたれば、
志の深き故に、つゐに尋ねあへるとなり。