○データ
・場所:京都府京都市伏見区 御香宮神社
・年代:慶長10(1605)年 徳川家康による
・国指定重要文化財
・平成2(1990)年、彩色復元
御香宮神社は神功皇后を祀る神社として、また名水が湧く神社として崇敬を集めてきました。
表門・割拝殿はこれより後の建築になりますがそれぞれ装飾彫刻が施されており、
この本殿は特に極彩色で彩られた装飾彫刻を見ることができます。
装飾は透塀越しに見ることになりますので、少々見にくいところもありますが、
正面蟇股の錦鶏・銀鶏によるペアリングは他で見ることはできず貴重です。また、孔雀や鳳凰、吐綬鶏
など、見応えのある彫刻を見ることができます。
ここで注意すべきは、本殿側面・背面は彩色で装飾されている点でしょう。特に背面は蟇股さえ
絵画表現がされており、彫刻はありません。正面に彫刻を集中した分、また、側面や背面はあまり見られない
という意識だったのか、確証はとれませんが珍しい装飾方法です。