○データ
・名称:横町
・創建:文政年間(1818〜1830)には存在?
横町曳山は創建年代が明らかではなく、その来歴も定かではありませんが、
弘化4(1847)年には曳山修繕のために掛銭で資金を集めていたこと、
大正9(1920)年に最後の修繕が終わったことが明らかになっています。
さて装飾はなんといっても幕の部分の全てが井波彫刻で覆われているところが
みどころです。全て獅子の彫刻ですが、井波彫刻の粋を結集したものと言えるでしょう。
鉾留は鼓。本座人形には猩々を据え、相座には唐子の鉄棒からくり。高欄は朱色に
彩り、琴棋書画が唐子によって表現されています。
珍しいのは後屏部分で、飲中八仙歌のうち李白が彫られています。富山県内では
飲中八仙歌が見られるのは八尾曳山くらいなので珍しい。
中段の彫刻は上から龍、波、獅子の3段構成。波は彩色が施されていますが、残りは素木。
幕の部分の獅子の彫刻は富山の曳山の中でも随一と言っても過言ではないでしょう。