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園城寺(三井寺)金堂

園城寺

○データ
・場所:滋賀県大津市 園城寺(三井寺)金堂
・年代:慶長4(1599)年 豊臣秀吉正室、北政所の寄進
・国宝

園城寺(三井寺)は起源が壬申の乱(672年)頃に遡り、大友与多王が 父である弘文天皇(大友皇子)を弔うために創建したのが始まりといわれています。
別名である三井寺は天智・天武・持統天皇三代の産湯にここの水を用いたからとも、 智証大師円珍が三部潅頂の法儀に水を用いたからともいわれています。
現在は天台寺門宗総本山、西国三十三所第十四番札所として尊崇を集めています。

園城寺金堂は慶長4(1599)年、豊臣秀吉正室北政所の寄進によるものです。 園城寺自体は文禄4(1595)年に豊臣秀吉より闕所・堂塔破却・寺領没収の 憂き目に遭い、荒廃に任せるところでしたが、豊臣秀吉の遺言(祟りを恐れたと言われる) によりそれらは撤回、堂宇が再興されていきました。
金堂は入母屋・檜皮葺の仏堂。装飾は少ないですが、蟇股と手挟に施されています。 特徴として、蟇股・手挟の輪郭から彫刻が出ず、収まっていることが挙げられます。 これはこの時代によく見られる特徴ですが、手挟が形を留めている例は段々無くなり、 北野天満宮拝殿になると、手挟か装飾なのかわからなくなります。
この後建立される法華寺本堂と並んで慶長年間の装飾彫刻を見る上で貴重な建築と 言える建物です。

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