○メモ
奈呉町曳山は上体が大きく下体が小さい構造になっています。正面から見ると舟が動いている
ようにも見えます。
標識は錫杖。ただの錫杖ではなく「奈」の字を象ったもの。タコを意識したものとも言われます。
王様は恵比寿、前に唐子人形が乗ります。
彫刻は鏡板(背面)に海龍大王、その左右に浦島太郎の物語と『新湊の曳山』に
ありますが、鏡板は仙人でしょうし、周囲の彫刻を見ても図像的に見れば二十四孝の田三兄弟、
董永、姜詩、老莱子などであり、
本の通りには見られません。
中段欄間には中国風の風景。その下段には前後左右鳳凰の彫刻が取り囲んでいます。
また、飾金具として唐獅子、亀、燕を見ることができます。
彩色は目立たないのですが総じて朱と金でまとめられ、遠くからでも目立つ曳山です。