この屋台の特徴は、屋根に鉾(龍頭剣)が掲げられているところです。
あたかも祇園祭の薙刀鉾のミニチュア版を見るようですが、他の屋台では
見当たりません(恵比寿台・神楽台には鉾があるが、屋根の上にはない)。
他の装飾を見ていきますと、破風と上段欄間部分には彩色された牡丹、
屋根と中段柱には鳳凰がいます。また、中段の三色幕はオランダ渡来といわれます。
下段には七宝格子の地に麒麟が取り囲むように彫刻されています。「鳳凰台」と
名はついていますが、この麒麟の彫刻はやけに目立ちます。
また、屋根に鳳凰を掲げる屋台は他にもあり、少々目立たない感さえありますが、
柱に鳳凰のある姿は他の屋台にはなく、これが「鳳凰台」と言わしめているので
はないかと思います。