高山祭(春) 神楽台(かぐらたい)
○データ
・名称:神楽台(音楽を司る)
・文化年間より屋台の姿になる
・嘉永7(1854)年大改修
・明治26(1893)年改修
○写真
鳳凰
龍と獅子(1)
龍と獅子(2)
○概要
神楽台は春の高山祭で屋台巡幸の先頭を切ることが
慣例となっている屋台です。
他の屋台と違い、上段には太鼓が載っており、これが
神楽台の特徴となっています。
装飾を上から見ていくと、太鼓には鳳凰が乗り、
音の優雅さを演出しているかのよう。
また、太鼓の左に見える龍頭剣(1対)は巡行における
魔を払う象徴と考えられます。
中段には彩色された牡丹の彫刻、木鼻には獅子が施され、
装飾の王道といえる唐獅子牡丹の組み合わせ。
柱や欄干には龍が彫刻されています。
そして下段部分には車輪に寄り添うかのように獅子の彫刻が施されています。
車輪は漆と飾金具で飾られ、豪華ですが控えめの姿。
彩色は牡丹の部分のみで、あとは飾金具と素木の彫刻で飾られています。
この洗練された姿が神楽台における美意識といえるのではないかと思います。