○データ
・名称:青龍台(青龍の幕からか)
・明和3(1766)年には存在
・文化12(1815)年改修
・天保3(1832)年焼失
・嘉永4(1851)年再建「青龍台」と改名
・明治23(1890)年大改修
・明治40(1907)年修理
・昭和30(1955)年修理
○概要
青龍台はもともと「道成寺」という名で、娘道成寺のからくり人形を演じていた
そうです。ところが焼失してしまい、再建後「青龍台」と変わり、
道成寺のからくりはなくなりました。
この青龍台の特徴は他の屋台と違い、屋根つきの上段が直に中段に
乗っているのではなく、もう1段加えているところ。その段には
名の由来となったと思われる龍の刺繍が黒地に施されており、またその分
屋台が高くなるので存在感が増しています。
また、屋根を見ますと屋台唯一の入母屋造(他は切妻造)で、鯱を乗せて
います。
これは青龍台の格式を誇るもので、明治24(1891)年まで
屋台巡行の殿(しんがり)を、飛騨を治めていた金森氏の
家紋である梅鉢使用をそれぞれ許され、祭事主宰の特権を持っていたこと
からも窺えます。
なお、装飾は幕の青龍、中段欄間の彩色牡丹、欄干の龍(最近つけられたものか?)
と少ないのですが、そのような装飾がなくとも、屋台の構造だけで見せることが十分に
なっている屋台といえるかと思います。