写真を御覧下さい。場所は石川県金沢市尾崎神社の拝殿正面です。
写真で青で囲んでいる部分が木鼻(木端とも)です。
虹梁(こうりょう 黄で囲んだ部分)と呼ばれる水平材(横木)が柱を貫いた部分
を木鼻と呼んでいます。意味はそのまま、鼻のように出ている、もしくは木の端ということです。
ちなみに紫で囲んであるところは蟇股です。
これが出てきたのは鎌倉時代、大仏様(だいぶつよう)とか禅宗様(ぜんしゅうよう)とか 新たな建築方法が中国から伝来した時です。当初は雲形のようにしたりと単純なものでしたが、 室町時代以降、彫刻の複雑さが増しました。
よくある姿としては獏、獅子、象、龍、虎です。また、菊水をモチーフにしたもの
なども見かけます。これも彫刻の度が増すとより動的に、迫力あるようになります。
しかし、雛形というのもつくられ、その通りの姿で作ればいいので、
マニュアル化された木鼻もあります(これは装飾全般にいえるのですが)。