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桐(きり)

桐

○撮影場所:東京都八王子市 高尾山薬王院飯綱権現堂(透塀)
○制作年代:享保14(1729)年

■概要
ゴマノハグサ科キリ属の落葉広葉樹。中国原産。初夏に紫色の筒状の花をつける。
古くから瑞鳥である鳳凰が宿る木とされ、天皇家では菊に次いで家紋に用いた。
装飾では鳳凰との組み合わせが殆どで、単体で見る機会は家紋くらい(しかし、 家紋では五三の桐・五七の桐をはじめ、多くのバリエーションがある)である。

■特徴
・葉が五裂している
・花は葉から出た枝先につき、咲いている場合もつぼみの場合もある
・組み合わせ:鳳凰
・参考:家紋としての桐

出典・参考

・平安時代中期『枕草子』三十七段「木の花は」(岩波文庫『枕草子』)
桐の木の花、むらさきに咲きたるはなほをかしきに、葉のひろごりざまぞ、 うたてこちたけれど、こと木どもひとしういふべきにもあらず。もろこしにことごとし き名つきたる鳥の、えりてこれにのみゐるらん、いみじう心ことなり。

・高藤晴俊『図説社寺建築の彫刻』
・『日本・中国の文様事典』

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