○データ
・開催日:5月4日(宵山) 5月5日(曳山巡行)〔以前は5月14・15日〕
・場所:富山県南砺市城端地区
・年代:創建は享保4(1719)年という
・台数:6基(諫鼓山・鶴舞山・千枚分銅山・竹田山・東耀山・唐子山)
・国指定重要無形民俗文化財
城端曳山祭は絹織物の町として発展した富山県南砺市城端地区にて行われる祭りで、
内陸部にありながらも京都との経済交流があった場所でもあります。
城端曳山祭は全国にもまれに見る貴重な点があります。ひとつは曳山のほかに
庵屋台(囃子方)、傘鉾のセットがあるということ。高山祭にもこのセットはあったそうですが、
いつしか屋台のみになってしまいましたし、高岡御車山などは曳山と傘鉾(花の部分と見ることは可能
でしょう)、と屋台(囃子方は曳山内にいますから)が一緒になったような状態ですから、このセットが
現存していることは貴重です。
また、庵屋台からは江戸の端唄が聞こえ、江戸との交流を窺わせるとともに、ほとんどなくなってしまった文化が
受け継がれている点で貴重です。
さて、曳山の姿ですが、高岡御車山よりも高山祭の屋台に似たような姿。しかも明治以降も着実に改造されており、
彫刻や飾金具の数は他の曳山を圧倒します。また、御神体の人形は他の曳山祭のモノに比べて出来が非常に
秀逸、なかには城端塗秘伝の白漆を用いたものもあり、持てる限りの技術を結集した姿が窺えてきます。
なお、城端曳山会館では祭り以外の時期でも常時3基の曳山を見ることができます。
詳しくは南砺市のホームページを御覧ください。