■概要
『古事記』『日本書紀』に出てくる伝説の大臣。12代景行天皇から16代仁徳天皇まで244年
にわたって仕えたという。
装飾彫刻ではよく見かける方で、特に神功皇后との組み合わせが多い。
武内宿禰は神功皇后に侍る姿、赤子(応神天皇=八幡神)を抱える姿、また龍神より宝珠を
いただく姿などバリエーション豊富である。
・『古事記』中巻(倉野憲司 校注『古事記』岩波文庫 1963年)
また建内宿禰沙庭に居て、神の命を請ひき。(中略)「凡そこの国は、汝命の御腹に坐す御子の知らさむ国
なり。」とさとしたまひき。ここに建内宿禰、「恐(かしこ)し、我が大神、その神の
腹に坐す御子は、何れの御子ぞや。」と白せば、「男子ぞ。」と答へて詔りたまひき。
・関連:日本神話
・正徳4(1714)年『絵本故事談』巻之二 武内宿禰
神功皇后新羅を征し給ひし時、武内供奉つかふまつりて、三韓を討従へ、
皇后帰朝ありて筑紫に至りて、応神天皇を誕生まします。八幡大神是なり。