○データ
・場所:京都府京都市下京区 西本願寺唐門
・建立年:桃山〜江戸時代初期(16世紀末〜17世紀初)
・装飾箇所:扉部分 欄間 唐破風 入母屋破風(彫刻・飾金具)
・国宝 世界遺産
※唐門(境内側)についてはこちら
西本願寺唐門は一説に伏見城の移築といわれています。
ですので桃山文化を伝えたものといわれますが、どうやら寛永年間に改造したらしく、
そのときに彫刻などで飾り立てたといいます。
寛永年間といいますと、徳川家光が日光東照宮を大修築した
時期にあたります。
別名を勅使門、または日暮門(ひぐらしのもん)といい、通常は開かずの門です。
@唐獅子に牡丹 | A菊(金具) | B麒麟に雲 | C鳳凰(金具、左右に桐) |
D唐獅子・牡丹(木鼻) | E虎・豹(側面) | F張良(側面) | G黄石公(側面) |
H孔雀・松・竹 | I波に龍 | J唐獅子に牡丹 | K唐獅子(綿板に8体) |
L鶴(側面破風) | ― | ― | ― |
○補足
このほかにも飾金具として菊紋や桐紋がある。
Hの孔雀は見上げないと見えない。
唐獅子と龍、虎は魔除け、麒麟や鳳凰は瑞獣、鶴は現世と異境を橋渡しする鳥、 孔雀は華麗さと見ることができますが、一種の出世譚である張良と黄石公がなぜ彫られているのか、 流行していたからなのか、それとも他に意図があったのか、考えてみる必要はありそうです。