氷見祇園祭 南上町山
氷見祇園祭南上町山は1882(明治15)年の火災で焼失しており、今あるものは
1903(明治36)年に再興されたものです。このあとの1938(昭和13)年の
火災は免れています。但し、明治以前の姿はわかりません。
装飾は、鉾留は胡蝶。
御神体として尭帝、前立人形は石橋唐子童子。
正面の欄間には波(内高欄)。姜詩
、黄香(外高欄)。幕押上方は亀の絵。
背面衣桁には大舜図、
内高欄・外高欄の
欄間とも中国風人物(唐夫人
・張兄弟
・田三兄弟)。幕押上方は鳳凰の絵。
右面衣桁袖には唐子。内高欄・外高欄とも中国の人物(
王祥・孟宗
・ゼン子・楊香)。
幕押上方には龍の絵。
左面衣桁袖には仙人。内高欄・外高欄とも中国の人物
(朱寿昌
・郭巨
・呉猛)。幕押上方には虎の絵。
幕はいずれも胡蝶。車輪にも胡蝶の模様で装飾されています。
また、注意してみますと高欄には吉祥文字で何か書いてあり、堆朱風の彩色がされています。
とにかく中国風人物の彫刻が目立つ曳山ですが、中国への憧れ、また彫られているものの内容
(きっと二十四孝か何かと思います)から、訓話的なものも見えてきます。もう少し中国の説話など
についてわかると面白いのでしょうが・・・。