○撮影場所:京都市伏見区 御香宮神社拝殿
○制作年代:寛永2(1625)年
花の形でもわかると言えばわかるが、やはり葉の形が牡丹の決め手である。
つぼみは球状であるのも覚えておくといいかもしれない。
■概要
ボタン科ボタン属の落葉小低木。
中国では「花王」と称され、百獣の王である「獅子」との組み合わせが定番。
但し、装飾彫刻では意外と見分けがつかないことが多く、芙蓉、長春(バラ)、蓮などの
混同に注意が必要。
■特徴
・花は大きく、多弁
・葉は3つに分かれる(葉が唐草模様になる場合がある)
・つぼみは球状
・組み合わせ:唐獅子
猫 鸞など
・類似:芙蓉
バラ(長春)
蓮
・牡丹の姿:下記へ
■意味
富貴、高貴を象徴する。また「花王」の称を持つ。家紋でも最高峰に位置する
格式をもつ。
・高藤晴俊『図説社寺建築の彫刻』
・『日本・中国の文様事典』
○牡丹の姿 | ||||
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場所 | 建物名 | 形状 | 部位 | 年代 |
大津市園城寺 | 金堂 | 彫刻 | 手挟 | 1599年 |
奈良市法華寺 | 本堂 | 彫刻 | 手挟 | 1601年 |
金沢市尾崎神社 | 拝殿 | 彫刻 | 手挟 | 1643年 |
京都市八坂神社 | 拝殿 | 彫刻 | 手挟 | 1654年 |
大阪市大阪天満宮 | 拝殿 | 彫刻 | 手挟 | 1845年 |
高岡市勝興寺 | 唐門 | 彫刻(家紋) | 扉 | − |